2007〜2010年ベトナムでの活動








<ベトナム社会主義共和国/平成19〜22年>
2007年から2010年までの4年間は日本医学歯学情報機構と協力して、ベトナム社会主義共和国、ホーチミン市、ベンチェ省グエンディンチュー病院を拠点として口唇口蓋裂患者への無償手術を中心にプロジェクトを実施した。
一方で2005年から開始された絨毛性疾患登録・管理システムの地方での普及、広報活動を行うとともに、日本医学歯学情報機構が2008年にはグエンディンチュー病院に先天異常モニタリングセンターを設置し、2009年にはツーヅー病院に先天異常モニタリングセンターを設置した。
絨毛癌予防システムだけでなく、他の先天異常のデータベースを作成し、患者の管理をすることで、予防ならびに早期発見に結び付けることが可能となる。
今後は、ベトナム政府を通して、この管理システムをベトナム全土へ拡大していく予定である。

ホーチミン市:オドント・マキシロフェイシャル・ホスピタル
毎年、東京歯科大学 内山健志先生のグループが中心で、カナダのプレシャス教授グループの共同事業である。
平成19年11月17日~12月8日 医師専門家5名を派遣し、37名の患者への無料手術ならびに技術移転を行った。またチャービン省へも派遣し、AED 1台を寄贈した。
平成20年11月22日~12月6日まで ホーチミン市ならびにヴィンロン省へ医師4名を派遣し、口唇口蓋裂患者41名に無料手術を行った。
平成21年11月23日~12月5日まで ホーチミン市ならびにヴィンロン省へ医師5名を派遣し、口唇口蓋裂患者44名に無料手術を行った。
平成22年11月14日~27日まで 医師看護師5名を派遣し、口唇口蓋裂患者73名に無料手術を行った。

ベンチェ省:グエンディンチュー病院
本事業は旭川医科大学、北海道大学、愛知学院大学、佐賀大学、大分大学、鹿児島大学、横浜市立大学などからの多くの医師、看護師の参加者で構成されている。
平成19年12月21日~29日 医師、歯科医師、看護師、歯科衛生士、社会人ボランティア、学生ボランティア  名を派遣し、43名の患者に無料手術を行った。
平成20年12月17日~28日まで、日本人専門家16名、ベトナム人専門家2名、学生ボランティア3名を派遣し、口唇口蓋裂患者53名に無料手術を実施した。
平成21年12月17日~28日まで 日本人専門家17名、ベトナム人専門家2名、学生ボランティア3名を派遣し、口唇口蓋裂患者51名に無料手術を実施した。
平成22年12月24日~31日まで、日本人専門家17名、ボランティア3名を派遣し、口唇口蓋裂患者47名に無料手術を実施した。

いずれの事業も平成22年からはベトナム航空の支援を得て、機材薬剤の搬入に際して超過荷物無料化が一部で実現し、多くの患者への支援機材の搬入が容易になった。ベトナムの著しい経済発展を目の当たりにして、実施してきた南部での事業も20年を迎え、改めて物資寄贈での支援、貴金属リサイクル事業へのご協力など多くの日本国内での篤志の志に支えられ、継続して事業活動ができることに感謝申し上げます。 平成22年末で南部メコン地域での口唇口蓋裂手術患者数は1,905件を数えます。ベトナム国全土では2,224件に達しました。

また 南部地域では 孤児院、障害者施設での歯科治療も毎年欠かさず実施しています。マイクロクレジット事業も軌道にのり、政府よりも基準の緩和をするとともに、高い回収率を維持しています。口唇口蓋裂患者家庭を原則として対象としているため、こうした高い実績をあげることができています。